前回の徳島市内観光からローカル列車で移動して、鳴門駅に着いたのが14時40分。
鳴門といえば、「うずしお」とか「大鳴門橋」が定番だけど、今回はそっちは行かない。
中央構造線と小鳴門海峡をめぐる、ちょっと変わったルートで動いてみることにした。
レンタサイクルがいきなり想定外

14時40分、鳴門駅に到着。帰りのことを考えると、そこまで時間に余裕はない。事前にレンタサイクルがあることは調べていたんだけど——いきなりつまずく。
「駅前にあるでしょ」って完全に思い込んでたら、まさかの1km先。
しかも風めちゃ強いし、空も今にも降りそう。ちょっと焦りながら「なると物産館」へ向かう。

「なると物産館」で、レンタサイクルとマンホールカードゲット
で、着いてみたら、残ってる自転車は1台のみ。ここで借りられなかったら、今回のプランは終わってた。
お前がいてよかったって感じで、そのまま相棒に決定。名前もちゃんと付いていて、その名も「うずしお5号」。ついでに、ここでマンホールカードを1枚ゲット。

時刻は15時。残り時間、約2時間。
余裕はないけど、行ってみたい場所はいくつかある。急いで、相棒とともに出発。
【断層のキワを走る】妙見山と岡崎海岸
妙見山
まずは中央構造線を感じに妙見山へ。なると物産館からは、おそらく10分も走らず到着。


本当は頂上の天守閣っぽい建物まで行きたかったけど、さすがに時間がないので、途中の階段まで登ってみる。

少し階段を登って見下ろすと、鳴門の街並みがきれいに見える。で、そのまま正面に目をやると、山がずーっと連なっているのが見える。
ちょうどこの足元から、あの山並みにつながるラインが、たぶん中央構造線。
岡崎海岸
時間もあまりないので、そのまま小鳴門海峡の岡崎海岸へ向かう。細い路地を抜けながら、自転車で10分ほど走ると海が現れる。遠くには大鳴門橋も、うっすら見える。

このあたりの海は、観光地感ではなく、ローカルで落ち着いた雰囲気。人も少なくて、なんかいい。トイレもあってとてもきれいに整備された気持ちのいい場所でした。
この狭い海峡も、中央構造線の影響なのかどうかはよくわからないが、こういう複雑な地形を見てると、なかなか面白い。

個人的には、大鳴門海峡もいいけど、小鳴門海峡くらいのスケール感の方が好きかもしれない。距離が近い分、海との距離が近く感じられ地形のリアルさが、よりダイレクトに伝わってくる感じがする。
【市道岡崎渡船場線】岡崎渡船、まさかの貸切
岡崎海岸から自転車ですぐ。15時40分、岡崎渡船に到着。
ちょっと早めに着いたけど、無事間に合った。今回ここまで急いできたのは、この渡船に乗るため。

この渡船、実は無料で乗れる「海の市道」。海の上の生活道路なので、当然無料で乗れるといわけ。
渡船マニアとしては外せない。私にとって鳴門海峡よりもある意味魅力的かも。
で、初めて来た船着き場。めっちゃ静か。でも船はちゃんと接岸している。止まってる船がなんともエモい。車は乗れないけど、小さなフェリーのような見た目で、こういう船に乗れるだけでテンションが上がる。
車が2台停まっていて、中に人がいたので、「これ、乗れるんですよね?」って恐る恐る聞いてみたら、「乗れるよ」とあっさり。
どうやら、この人たちがそのまま対岸まで運んでくれるらしい。

しばらく周辺をキョロキョロしながら、待合室を拝見。古いけれど清掃も行き届いていて、とても大事に使われている感じが伝わってくる。

1分前になると、車から出てきた人が乗っていいよOKサインをくれて、早速うずしお5号と乗り込んだ。
いよいよ出発だが、やはり乗客は自分だけ。なんかちょっと申し訳ない気もするけど、おそらく乗客がいなくても運行しているのだと思う。
勇ましく音をたてながら、ケタケタ、ポポポポ……ってディーゼル音を鳴らしながら、ゆっくり船が動き出す。

完全に貸切。そう広くない船内をひとりで使いながら、のんびり景色を楽しむ。
たった3分くらいの短い航路なんだけど、「これが地元の人の大切な足になっているんだろうな」と思うと、妙に印象に残る時間だった。

対岸に接岸してもらったらすぐに下船できるように準備して、無事スマートに下船することができた。」
大毛島をサイクリング 小鳴門橋と忍者ロード
対岸の大毛島に上陸。ここから、大毛島サイクリングスタート。

上陸した途端、さっきよりも風が強くなってきた。空もどんよりしていて、今にも雨が降り出しそうな雰囲気。対岸にはさっき登った妙見山が見える。
海沿いの港町を、自転車でのんびり進んでいく。車と違って、好きなところで止まって景色を見られるし、細い道にも入れる。この自由さがやっぱりいい。

小鳴門橋
海沿いの細い道を進んでいくと、小鳴門海峡にかかる小鳴門橋が見えてくる。
これが思った以上に迫力あってかっこいい。
近くでよく見ると、主塔が3本あるちょっと変わった形の橋。
あとで調べてみたら、「4径間連続2ヒンジ式補剛トラス吊橋」というらしい。名前がまず強くてかっこいいい。
どういう意味かというとう、
- 4径間 = 橋の区切りが4つあって、
- 連続 = それが全部つながって一本になっていて、
- 2ヒンジ式 = 両端がちょっと動く構造になっていて、
- 補剛トラス = 下の骨組みでしっかり補強している、らしい。
とにかく「いくつもの区間がつながっていて、しっかり補強された吊橋」ってことは伝わってくる。
名前だけでもなんかテンション上がる。(笑)

橋に迫力に感動しがら、だんだん逆風に強くなってくる風の中、少しスピードを上げてすすむ。

振り返ってみても「4径間連続2ヒンジ式補剛トラス吊橋」がかっこいい。

しばらく走っていると、さっきまでの港町っぽい雰囲気から少し変わってくる。
やたらと道がまっすぐで、新しい住宅や大学の敷地なんかが広がっている。どうやらこのあたり、昔は一帯が塩田だったらしい。
この整然とした広い区画もなんとなく納得。直線的な水路も残っていて、いかにも人の手で作られた土地という感じがする。
海から陸へ、役割が変わっていった場所なんだなと感じる。

NARUTO忍者ロード
そして、Googleマップで見つけて気になっていた、干潮のときにだけ道が出てくる場所へ向かってみることにした。
場所は「ウチノ海」というところ。
地図で見ると分かるけど、海なのにものすごく入り組んでいて、入口もかなり狭い。
後で調べてみると、この複雑な地形も中央構造線の影響でできたものらしい。断層によって地形が動き、そこに海水が入り込んで今の形になったとか。
さっきから中央構造線があちこちの地形に影響している様で面白い。

さて、忍者ロードとはどんな場所かというと、Googleマップを見ずに普通に通ったら、まず気づかない場所。道路脇にちょっとしたスペースがあったので、自転車を停めて見に行ってみた。
ちょうど干潮から2時間くらいで、石が並んだ道がしっかり姿を現していた。
海の中にまっすぐ続く感じが、なかなか不思議な光景。
はっきりした用途はよくわからないけど、昔の塩田や養殖のために、海を区切る堤防として使われていたのかもしれない。
実際に見てみると、対岸までは完全にはつながっていなくて、途中で途切れている。
人の手で海をコントロールしようとしていた跡、みたいな感じがして、ちょっと面白い場所だった。
【逆風】黒崎渡船と限界チャリ
ここでついに雨がポツポツしてきた。しかも風が強くて、完全に逆風。
渡船で鳴門側に戻らないといけないので、あまりゆっくりもしていられない。逆風の中、なんとか黒崎渡船に到着。
ここはさっきとは別の渡船。乗り場は、海に突き出た突堤の先端のような場所にある。
桟橋は手すりもしっかりあって、安全に配慮されている感じ。先端の乗り場に着いたタイミングで風雨が強くなってきたので、待合所に避難。

コンクリート製のシンプルな建物なんだけど、これが妙に安心感がある。きれいに掃除もされていて、大事に使われている場所なんだなと感じる。

10分ほど待っていると、ケタケタポッポッポ……と、対岸から音が聞こえてきた。ちゃんと来てくれた。
乗客はやっぱり自分だけだったが、対岸からは二人乗ってきて、高島側へ降りていった。

今度の船も形は似ているけど、床が木製で、これもまたいい雰囲気。

いや、楽しかった。渡船の旅。令和の時代も運行してくれることに感謝。
鳴門観光情報センターから高速バスで帰還
16時30分、先ほど見ていた小鳴門橋の対岸の付け根、観光情報センターへ帰還。
無事「うずしお5号」を返却し、2枚目のマンホールカードもゲット。

17時25分のバスまで残り1時間。あとは帰るだけなので、腹ごしらえに近くのセブンイレブンへ向かう。
このあたりも、水路が入り組んでいて、普段なかなか見ない景色が広がっている。思わず足を止めてしまうような風景。

海峡沿いには大塚製薬の「ポカリスエット」や「ボンカレー」のロゴが入った巨大な倉庫がずらっと並んでいて、これもなかなかの迫力。

そしてこの観光情報センターは高速バスのチケット売り場にもなっていて、なかなか立派な施設。バス停は山の中腹にあるのだが、ここで登場するのが「すろっぴー」。モノレールみたいな、エレベーターみたいな不思議な乗り物で、バス停の近くまで一気に連れていってくれる。

最後の最後まで、なかなかクセのある、面白い旅だった。

まとめ
鳴門といえば、渦潮や大鳴門橋が定番。
でも今回は、あえて中央構造線や小鳴門海峡、そして2つの渡船を巡る、かなりマニアックなルートを走ってみた。鳴門には、渦潮だけじゃない面白さがありました。
レンタサイクル探しから始まって、強風や雨にも振り回されたけど、自転車だったからこそ細い道や港町を自由に走れたし、念願だった地元の人が普段使っている渡船に乗ることができた。
派手な観光地ではないけれど、地形や橋、渡船や昔の塩田跡など、歩いたり自転車で回ると面白い発見がたくさんあった。
鳴門にはまだ行けていない場所も残っているので、次は福永家住宅や、今回時間切れで回れなかった場所ものんびり巡ってみたい。
今回のルート
鳴門駅 →なると物産館(レンタサイクル、マンホールカードゲット)→ 妙見山 → 岡崎海岸 → 岡崎渡船→ 高島(忍者ロード) → 黒崎渡船 → 観光情報センター(マンホールカードゲット)



