気づけば、今年も年の終わり、あっという間の2025年だった。
去年に続き、2025年の年末も、伊勢神宮へ年末詣に出かけてきた。
まだ恒例と言えるほどではないが、こうして年の終わりに参拝すると、ようやく一年を締めくくれた気がする。
2024年はJR、2025年は近鉄で
今年は、去年と違って少し余裕のある年末だったせいで、年末詣が逆に遅れてしまった。
そして今年は近鉄の株主優待券があったので、これを2枚使って行ってみることにした。
近鉄株主優待券で伊勢へ
近鉄の株主優待券は、株主でなくても金券ショップなどで購入することができる。
近鉄電車全線で利用できる片道乗車券で、距離に関係なく1枚につき1回乗車できるため、長距離利用ほどお得になる。
相場は時期によって差があるものの、だいたい1,500円前後〜2,000円弱で見かけることが多い。今回は手持ちの優待券を2枚使い、伊勢方面へ向かうことにした。
参考までに、近鉄名古屋駅から伊勢市駅までの通常運賃は片道2,050円(2025年時点)。これに対し、株主優待券は1枚で同区間を利用できるため、金券ショップ価格次第では、片道でも十分に元が取れる計算になる。
近鉄特急券
昨年は青春18きっぷを使い、JRの「快速みえ」号で伊勢へ向かったが、今年は近鉄利用ということで、近鉄特急に乗ることにした。
名古屋から伊勢方面までは、近鉄の場合、さすがに特急を使わないと少しきつい。所要時間や快適さを考えると、やはり特急が無難だと感じる。
今回利用した特急券は、名古屋から宇治山田までで1,340円。座席指定でゆったり移動できるため、年末の移動としてはかなり快適だった。
土曜日の午前中に出発する特急は、直前に駅で購入しようとすると満席で取れないことも多い。そのため今回は、前日にチケットレス特急券を利用して事前に購入しておいた。
今回は貯まったポイントで購入。
チケットレス特急券はポイントも貯まるため、近鉄を利用する機会が多いなら、登録しておいて損はないサービスだと思う。

近鉄特急
さて、今回は近鉄利用ということで、いつものきしめんが食べられない。
なので、近鉄名古屋駅のすぐ上にある「よもだそば」で、朝の駅そばを食べる。
思っていたよりもボリュームがあり、朝食としては少し多めだった。
腹ごしらえを済ませ、五十鈴川行の特急アーバンライナーに乗り込み、いざ伊勢へ。


乗車直前に買ったスタバのコーヒーとチョコで、移動時間も快適だった。
ディーゼルの快速「みえ」もいいが、やはり特急は特急でいい。

伊勢神宮 外宮
電車の中で、今回のプランを練りながら、約1時間ちょっとで伊勢が近づいてきた。
特急券は念のため宇治山田駅まで購入していたが、伊勢参りのセオリー通り、今年も外宮から参拝することにしたので、宇治山田駅のひとつ手前の伊勢市駅で下車した。

駅には門松も飾られ、すっかりお正月の雰囲気。昨年は28日だったが、今年は30日。
そのせいか、昨年よりも随分と人が多い気がする。
外宮参道を歩き、外宮へ向かう。
毎回その佇まいが気になる山田館。今年も、ちゃんと残っていました。


1階の窓には古い写真や資料が貼られていた。大正、昭和初期の雰囲気が、今にも伝わってくる。これからもずっと大切に残してもらいたい。

外宮参拝
駅から5分程で、外宮到着。なにやら昨年はなかったものが入口に。
御木曳車(おきひきしゃ)
御木曳車(おきひきしゃ)とは、伊勢神宮の式年遷宮に関わる行事で使われる、木材を運ぶための山車(だし)のこと。

次回の式年遷宮は、令和15年(2033年)。これに向けて、木曽や神宮の杜で切り出されたご神木が、長い時間をかけて伊勢へと運ばれていく。
木材はまず、川を使って運ばれる「川曳(かわびき)」、海を進む「海曳(うみびき)」によって伊勢の町へと到着する。
そして街中に入ってから行われるのが、「陸曳(おかびき)」この陸曳の際に木材を載せて曳かれるのが、御木曳車ということ。
運ばれた木材は神宮へ奉納され、新たな社殿を造るための大切な御用材となる。
御木曳行事は、式年遷宮を支える重要な神事のひとつということらしい。今度の式年遷宮で見る機会があれば、是非みてみたい。
そして、いよいよ外宮参拝。遷宮館は昨年じっくり見たので今年はパス。
やっぱり、去年よりも人が多い気がする。

豊受大神宮別宮 風宮(かぜのみや)
まずはじめに、風宮をご参拝。風を司る神々が祀られており、五穀豊穣や産業守護の神として信仰されている。

豊受大神宮別宮 土宮(つちのみや)
そして、すぐそばの、土宮(つちのみや)。大地を司る神・大土乃御祖神が祀られている。
まだ午前中なのに、なかなかのすごい人。あきらかに昨年より人が多い。

豊受大御神(とようけのおおみかみ)
そして正宮の豊受大御神。衣食住や産業の守り神。
さすが伊勢神宮。年末にもかかわらず、多くの人が参拝していました。

豊受大神宮別宮 月夜見宮(つきよみのみや)
まだお昼には少し早かったので、外宮参拝のあと、街をぶらぶら歩きながら、伊勢市駅の近くの月夜見宮へ行ってみた。
10年ほど前に一度訪れたことがあって、2回目。いつも静かな印象だが、あれだけ外宮が賑わっていたので、様子も気になっていたが、こちらはとても静かで厳かな雰囲気だった。

参拝に並ぶこともなく、静かな境内で、ゆっくりと感謝の気持ちをお伝えすることができた。
月夜見宮は、月の神様で、天照大御神(太陽)と対になる存在とされる神。外宮の別宮の中でも、特に格式が高いそう。
伊勢市内で孤独のランチ
無事に外宮のお参りも終え、丁度お昼時。
参拝を終えると、急に現実に引き戻される。そうだ、飯だ。よし、飯にしよう。孤独のグルメ風に店を探してみる。
去年は、餃子の有名店「ぎょうざの美鈴」へ行って限定50食になんとかありつけて、すごく美味しかった。今年は何にしようか。。。
月夜見宮さんから、伊勢市駅前周辺を通りつつ、一応、GoogleMapで目星をつけていた宇治山田駅前の「伊勢海鮮食堂 三幸丸」という店へ向けて歩きながら、伊勢市街を散策。。。
澤村栄治誕生の街に出会う
お昼のお店を探しながら、宇治山田駅方面へ歩いていると、かなり昭和な商店街の入口。このレトロ感大好物と思ったら、商店街入口の看板に、「澤村栄治誕生の街」。え!そうなの??
なにげに通り過ぎてしまったところに、石碑まである!!ボールに「14」の数字。
知らなかった。完全にノーマークだった。私に沢村賞だ(笑)


商店街の中には、澤村栄治さんに関する資料や写真が数多く展示されていて、どうやら有名人も多く訪れている様子。野球ファン、ジャイアンツファンなら一度は立ち寄る価値がありそう。
商店街の一角に「全力石」。
この石に触れると、澤村栄治氏の全力で突き進むパワーがもらえるらしい。せっかくなので、私もパワーをいただいた。来年も全力投球でいこ。

明倫商店街 大黒鮓(おおぐろすし)で天丼
さてさて、肝心のランチだが「伊勢海鮮食堂 三幸丸」は「すみません、予約がないと今日は無理なんです」そうなのか。。。年末詣でもやっぱり人が多いってことだな。観光地の昼時、なめてた。
だが、大丈夫。先程の沢村栄治さんの商店街「明倫商店街」の入口に良さげな定食屋さんを発見していた。
観光地の行列もいいけど、こういう、何気ない街角の店にこそ本物は潜んでいる気がする。年季の入った看板、少し色あせた暖簾。漂ってくるのは、圧倒的な昭和感。これは、間違いないやつだ。

入ったお店は、「大黒鮓」さん。名前に「すし」とついているが、のれんの中身は実に懐が深い。定食の種類がやたらと多く、天ぷらも妙にうまそうだ。……これは迷う。だが今日は、もう決めている。
瓶ビールと、天丼。
しかも瓶ビールは大瓶。この時点で、もう勝ちだ。
キンと冷えた瓶を手に取る。年末の伊勢、歩き回った体に染み込んでくる。……うまい。
しばらくして運ばれてきたメインディッシュ、天丼。丼からはみ出すほどの大きな海老が堂々と横たわり、甘辛いタレの香りが、容赦なく食欲を刺激してくる。箸を入れると、衣は軽く、油はしつこくない。タレは濃すぎず、薄すぎず、白飯との相性が完璧だ。海老はぷりっとしていて、噛むたびに旨みが広がる。……ああ、これはいい。

派手さはない。だが、長年この街の腹を満たしてきたであろう、実直でまじめな味。そして何より、店のおばあちゃんがまたいい。必要以上に話しかけてこないが、どこかあたたかい空気がある。気づけば、丼は空になっていた。
観光地の名物じゃなくてもいい。こういう一杯が、旅を一番豊かにしてくれる。
というわけで、 孤独のグルメ風ランチ でした。(笑)
猿田彦神社
次は、毎年外せない 猿田彦神社 へ。
宇治山田駅の目の前にあるバス停から、内宮行きのバスに乗車。所要時間は30分ほど……のはずだったが、年末の混雑もあってか、思った以上に時間がかかった。

猿田彦神社前で下車し、そのまま境内へ。ここもさすがは年末詣、境内は多くの参拝客で賑わっていた。

まずは本殿を参拝。続いて、お隣の 佐瑠女(さるめ)神社 を参拝。
方位石(古殿地)
そして忘れてはいけないのが、方位石(古殿地)。



自分の干支である「巳」、来年の干支「午」、そして来年受験を控えた息子の干支「寅」。それぞれにそっと触れて、しっかりとパワーをいただいた。
今年は巳年。まさに自分の年ということもあり、仕事では激動の一年だった。それでも何とか無事に走り切ることができ、こうして年の終わりに感謝を伝えられたことが、本当にありがたい。
年末に猿田彦神社を参拝し、いつも鍵につけているお守りを無事に新しいものへ交換できると、
一年の区切りと、新しい年への道しるべをもらえたような気がする。この参拝とお守りの交換が、自分なりの年末ルーティーン。

神田
そして、もうひとつ。今回気なった場所、本殿の横をさらに奥へ進むと、そこには「神田(しんでん)」と呼ばれる一角がある。今まで奥にこんな場所があるとは知らなかった。
ここは、伊勢神宮へ奉納する 神聖なお米を育てる田んぼ。ここは人も少なくとても静か。

猿田彦大神は、道開きの神、そして物事の最初を司る神。そのためこの神田は、「稲作のはじまりを見守る場所」 として設けられていると言われているそう。短い時間だが、いい時間だった。
伊勢神宮 内宮
いよいよ今回の年末詣、最後の目的地、内宮へ向かう。
猿田彦神社からは、おはらい町を通って宇治橋へ向かうが、ものすごい人。
去年はこんなんじゃなかった。やはり、特に30日・31日は、参拝客の数が一気に増えるのだろうか。
おはらい町の人混みを、人をかき分けながら、宇治橋へ向かう。

宇治橋に到着。1月〜2月の土日と変わらないほどの人の多さ。年末とは思えない賑わい。
さすがは伊勢神宮内宮。

ここからは、いつも通りの参拝順路。
まずは五十鈴川の手前で手と心を清め、そのまま右へ折れて、別宮 風日祈宮(かざひのみのみや) を参拝する。

皇大神宮(こうたいじんぐう)
して、御本殿を参拝。今年も無事に一年を全うできたこと、そしてこうして参拝できたことへの感謝を、たっぷりとお伝えしてきた。

さて、無事に参拝を終え、来年の御札も授かり、いい時間になってきたので駅へ向かう。
宇治橋のすぐそばにあるバス停に着くと、ちょうど伊勢市駅前行きの特急バスがやって来た。なんか長いバス。連節バス。こんなの走っていたのね。知りませんでした。
本当は宇治山田駅から近鉄に乗るつもりだったが、せっかくなので、この珍しいバスに乗って伊勢市駅へ向かうことにした。

大量に乗れそうな連節バスだが、それでも座ることができないほどの混雑で、私は座れなかった。。。
そして駅に着いてみると、近鉄特急も数本先まですべて満席。仕方なく何本も特急を見送り、伊勢市駅で1時間の待ちを余儀なくされ、17時頃のと特急にようやく乗れた。
年末の伊勢、恐るべし。

伊勢からの帰り、近鉄を使う場合は、夕方の特急はなかなか席が取れないということを、身をもって学習した。次回からは、早めに座席を押さえることにしよう。

まとめ
2025年の年末詣も無事に終えることができた。
外宮から始まり、月夜見宮、猿田彦神社、そして内宮。去年とほぼ同じ順路だが、去年とはまた感じる空気や混雑、心境も違う。
昭和の香りが残る商店街で沢村栄治にも会えたし、昨年と違って人の多さにも驚かされた。

仕事では激動の一年だったが、こうして無事に一年を締めくくり、感謝を伝えることができたことが良かった。年末に伊勢神宮を参拝すると、一年の終わりと、新しい一年の始まりを同時に感じられる。
来年もまた、同じように年末詣に来られますように。それでは~


