今回は、高野山の壇上伽藍にある、三鈷の松と呼ばれる珍しい松についてのはなし。
三鈷の松とは

三鈷の松
松の葉は、通常の松の葉が二本で一組または、五本で一組になっているのに対し、三本で一組になっている珍しい松のことを指します。その辺の松を見てみると、おそらく二葉だと思います。
特に高野山の金剛峯寺にある三鈷の松が有名。
高野山以外でも、鎌倉の鶴岡八幡宮などでみることができるそう。

高野山の三鈷の松
特に、高野山の三鈷の松は、真言宗の開祖、弘法大師・空海にまつわる伝説で知られています。
高野山の三鈷の松の伝説
空海が唐から帰国する際、日本で密教を広めるのにふさわしい土地を探すため、唐の青龍寺から「三鈷杵(さんこしょ)」」を日本に向けて投げました。
その三鈷杵が落ちたとされる場所が現在の高野山であり、この地で発見された松の葉が三本で一組だったことから、「三鈷の松」と呼ばれるようになりました。
空海はこの地を密教の聖地と定め、金剛峯寺を開山しました。
三鈷杵(さんこしょ)とは、密教で使用される法具(仏具)の一つ。
下の絵で、空海が手に持っている「三」つの「鈷(こ)」(鋭い爪状の突起)が両端についた道具のこと。

三鈷の松の場所(高野山)
三鈷の松は、高野山の中心部にある壇上伽藍(だんじょうがらん)にあります。
壇上伽藍は、空海によって開かれた高野山の中でも特に聖地とされるエリア。
そのシンボル的な根本大塔の手前に、三鈷の松はあります。
私も三鈷の松を探すぞと、意気込んで三鈷の松の下を見てみると、探すもなにも、たくさん落ちててました。
私が訪れた11月後半はよく落ちてるのかもしれませんね。ラッキーでした。


三鈷の松のご利益
三本の葉は「仏・法・僧」の三宝を象徴しており、仏教の教えに深い関わりがあります。
三鈷の松の葉を拾うと幸運が訪れるとされ、特に「金運・健康・長寿」のご利益があると言われ、高野山を訪れる参拝者の中には、この葉をお守りとして持ち帰る人も多いとのこと。
私も沢山持ち帰って、友人等にも配りました。
三鈷の松をお守りとして
ということで、三鈷の松は、ご利益があるということで、たくさん持ち帰って来ました。
三鈷の松 お守りの作り方
三鈷の松をそのまま、裸でお財布やカバンに入れて持ち歩くのはよくないので、お守りの形にしてみました。
準備するもの
- 三鈷の松
- 和紙(折り紙、結婚式のご祝儀袋があるととても良い)
- 厚紙
- クリアパック(セロファンの袋、100均によくあるやつ)
- のり
- ハサミ(カッター)
作り方
まず、厚紙の裏側に、台紙になる紙を糊付けします。
千代紙や折り紙、ご祝儀袋で台紙を作ると見た目も可愛く仕上がります。

三鈷の松の大きさに合わせて、台紙をカットします。

クリアパックに入れて、台紙の大きさに合わせてクリアパックを折ります。


クリアパックの余分な部分をカットして、セロテープで止めます。


完成。大きさも様々なので、松の大きさに合わせて作ると結構いい感じにできると思います。

まとめ
高野山、素晴らしいところでした。
山全体がどこか特別な雰囲気に包まれていて、歩いているだけでも心が洗われるような感覚でした。そんな中で出会ったのが、「三鈷の松」です。
古くから縁起物として知られ、空海にまつわる歴史も深いことを知り、今ではお守り代わりに財布に入れて持ち歩いています。
そのおかげかどうか分かりませんが、今年は年始から良いことが続いているような気がします・・・
もし高野山に行く機会があれば、ぜひ壇上伽藍にある三鈷の松を訪れてみてください。葉を見つけることができたら、それだけでちょっとした幸運を感じられるはずです。
それでは、また~